「竜の背中」に乗るとしていたのに…むしろ悪化した対中輸出=韓国(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.12.20 09:17
こうした点を考慮するとそれでも韓中FTAが輸出急減を抑える役割をしたというのが政府の説明だ。実際に関税引き下げなどの効果があるFTA特恵品目の1~11月の輸出は前年比4%減った。非特恵品目の12.8%より減少幅が小さい。ベビー用品(43.8%)、繊維製品(17.1%)のような消費財製品の場合、1年前より輸出が大幅に増えた。懸念された農水産品の被害はなかった。中国からの農産物輸入は2.1%減り、水産品は3.8%増加して比較的善戦した。
問題は韓中FTA効果を制約した中国経済の鈍化と非関税障壁強化などが来年も続く可能性が大きいという点だ。特に米国のトランプ政権が発足し、中国との「貿易戦争」を本格化すれば韓国も火の粉を浴びかねない。韓国の対中輸出品のうち70%以上が中間財(製品を生産するのに使われる原料や付属品)だ。したがって米国が韓国製部品が使われた中国生産品に対する保護貿易措置を取れば韓国企業も打撃を受けるほかない。中国が自国産業を保護するために非関税障壁をさらに強固に恐れもある。