【中央時評】ハノイ米朝会談の成果が容易でない理由
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.02.28 11:09
読者はハノイ米朝首脳会談が進行中の日にこのコラムを読むことになるだろうが、筆者は首脳会談の直前にこのコラムを書いている。会談が終わった後、その結果とこのコラムを比較して筆者の予測がどれほど当たったかをチェックしてほしい。会談では北朝鮮の非核化に実質的な進展が生じる可能性は高くないと見込んでいる。2つの根拠のためだ。まず、今回の会談のための事前準備はシンガポール会談の過程をほとんどそのまま踏襲した。そしてシンガポール会談で具体的な進展がほとんどなかった。ハノイ会談で両首脳が共同宣言をするという報道があるが、非核化交渉の細部事項を調整する事前議論の時間が十分でなかった。実務会談でも会談場所や会談の回数などを議論するのに多くの時間を使ったようだ。2つ目、トランプ米大統領は露骨に非核化「速度調節」を語った。トランプ大統領は2月19日に「私は急がない。北朝鮮が最終的に非核化するのを見たいだけだ」と話した。
実質的な進展はなくてもハノイで北核に関連する宣言が出てくる可能性はある。2月22日にホワイトハウスは「北朝鮮がプルトニウムとウラン濃縮施設の解体を約束した」と明らかにした。北朝鮮は寧辺(ヨンビョン)核施設の閉鎖には同意するようだ。前向きな信号だが、非核化のための実質的かつ核心的な進展とは言えない。寧辺核施設はすでに古くて稼働自体が難しい。