ＮＹＴは「ジョブズの現金選好は税金に対する拒否感につながった」として「ｉＰｈｏｎｅ成功以後、急激に増えた現金資産を守るために資産運用会社をつくって世界的レベルで現金資源を管理するシステムを構築した」と伝えた。ＥＵはこのようなアップルを細かく見守りながら、ついにアクションに出た。この頃ＥＵは、グローバルロビー・法律会社の間では「ゲームチェンジャー（Ｇａｍｅ　Ｃｈａｎｇｅｒ）」と呼ばれる。ＥＵが定めた法規や決定がグローバルビジネス環境を変える恐れがあるからだ。米国さえもＥＵの法規改正をベンチマーキングするほどだ。米国のボストンコンサルティンググループ（ＢＣＧ）のハンス－ポール・バークナー（Ｈａｎｓ－Ｐａｕｌ　Ｂｕｒｋｎｅｒ）グローバル会長は最近、中央日報とのインタビューで「米国のロビー・法律会社がＥＵ本部のあるベルギーのブリュッセルに移動している」と話した。

巨大な２つの勢力が正面衝突すれば、火の粉が飛び散るはずだ。ほかのグローバル企業などが、にわかに緊張している。これらもアップルのように合法と不法の境界線を行き来して「税テク」を駆使してきた。その傍証がまさに、これらの企業が海外に備蓄しておいた現金になる。ＧＥ・ＭＳ・ファイザー・マックなどはアップルよりも多くの現金を海外に貯めている。米国巨大企業２２社が海外においている現金資産が１兆９８００億ドル（約２００６兆ウォン）に達する。

米国政府がアップルの防壁の盾に出る可能性はほとんどない。ブルームバーグは「米国政府もグローバル企業らの脱税テクを批判してきた」と報道した。むしろ支援に出る可能性まで伺える。これを機にグローバル企業の脱税テクに鉄槌を下し、財政赤字を減らすためだ。グローバル企業らの経営リスクがさらに１つ増えたことになる。


アイルランドで脱税端緒つかまれたアップル…罰金爆弾予告（１）