「温暖化でデング熱が韓国に上陸する可能性」(2)
ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版2016.09.16 09:15
感染力が高く致命的でも予防ワクチンがあるとか治療しやすいならば危険はかなり減る。一例として人類歴史上最も多くの命を奪った天然痘はワクチンの開発と共に完全に跡形もなくなった。世界保健機構(WHO)は1977年に終息宣言をした。はしかとコレラは天然痘の延長線上にある。2つの感染病はいずれもワクチンがあり、予防効果が優れている方だ。症状が出ても治療が容易だ。結核は20世紀初期には非常に致命的な疾患だったが、抗結核剤が登場した後は比較的安心できる疾患になった。予防効果は少し低いがBCGというワクチンである程度予防もできる。日本脳炎とはしかもやはり予防接種で防げる。C型肝炎は反対だ。ワクチンはないが治療薬があり完治できる。
問題はMERSやジカウイルス、デング熱のような新種の感染病だ。予防ワクチンも治療薬もない。疑いの症状が出た時にこれをいち早く正確に診断する方法もまだ開発されていない。新種の感染病は海外流入の可能性もある。キム・ウジュ教授は「地球の反対側から韓国まで1日で飛んで来ることができる時代」として「どんな感染病が流入してきても驚くことではない」と話した。彼は「検疫当局が空港・港で熱感知カメラで確認するレベルではこれを排除する確率は非常に低い」として「いち早く発見して拡散を遮断するシステムをあらかじめ備えてこそ第2のMERS事態を防げる」と強調した。