<金泳三元大統領死去>闘争そして妥協…金元大統領に「政治は可能性の芸術」だった
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2015.11.23 10:25
「大きな山(巨山、金泳三元大統領の号)」のような、大きな政治家金泳三(キム・ヨンサム)大統領を送る国民の心は複雑だ。金大中(キム・デジュン)、金泳三、金鍾泌(キム・ジョンピル)がともに演出した「三金時代」という韓国政治のロマン時代が幕を下ろしつつあることに対する残念さのためだけではない。それよりは「政治は可能性の芸術」というビスマルクの名言が忘れられながら積もっていく不安の証ではないだろうか。国家存亡の危機で綴られた過去半世紀の韓国政治史で金元大統領は人間の夢と決意から来る自信と宿命的限界に対する謙虚さを同時に持った大きな政治家だった。そんな大きな政治家の姿を徐々に見つけにくい時代に入っている。
金泳三大統領はだれよりも自信感があふれる、しかし宿命に逆らわない政治家だった。政治を導こうとするなら確固とした目的意識とビジョンは必須要件だ。独裁と不義に抵抗する徹底した意識と民主化ビジョンがあったから23日間の断食闘争が可能で、「飢えれば死ぬ」という人間の限界を軽く考えない常識を尊重したので妥協を通した共存の、そして共同体の政治を領導することができた。