手袋をしていない生徒を見ると、「寒いのにどうして手袋をしないのか、手が凍えるのではないのか」と尋ねたりもした。 金正恩は手袋もせず、生徒もこれを意識したかのように全員が手袋をしていなかった。 雪が降る中でも金正日（キム・ジョンイル）総書記の霊柩車を素手で護衛した金正恩、そしてこれを意識して手袋をしなかった平壌の住民の姿を思い出させる場面だった。

生徒の制服が展示された場所に立った金正恩はつくづくと眺めた後、「袖に赤い線が入っているのは多くの意味が込められている。そこに込められた白頭山の偉人の崇高な念願を忘れてはならない」」と改めて忠誠を強調したりもした。

今回、特に目を引いたのは食堂訪問だ。 金正恩は旧正月に食べる「温飯（飯が入ったスープ）」を食べている生徒の食器を触りながら「温かいか」「おいしいか」「何が食べたいか」と尋ねたと、朝鮮中央通信は伝えた。 しかし最高の貴族学校であるにもかかわらず、食事はみすぼらしかった。 温飯におかずはキムチだけだった。 深刻な食糧難の実態がそのまま表れていた。

実際、金正恩も生徒の食事がみすぼらしいと感じたように、「なにか物足りなさそうに食事をしている生徒の姿をしばらく眺めていた最高司令官同志は、あすは食材を送ってたくさん食べさせようと熱く語った」と、朝鮮中央通信は伝えた。

また金正恩は一日食糧供給規定量票を見て、「魚を正常に食べさせるにはどれほど必要なのか」とし「どんなことがあっても規定量通りに供給しなさい」と繰り返し要請したと、朝鮮中央通信は伝えた。

金晋希（キム・ジンヒ）記者


「貴族学校」訪問の金正恩…“スキンシップ政治”絶頂（１）