「専門性」もヴィルモッツ監督が強調する部分だ。ベルギーはＷ杯本大会のため３０人のスタッフを構成した。５人のコーチングスタッフをはじめ、チームドクターと物理治療師、栄養士らが含まれた１１人のスポーツ科学スタッフ、外部コミュニケーション・装備・運送などを担当する１４人の支援スタッフだ。

これと関連し、ヴィルモッツ監督は年初、１４年間にわたり代表チームを担当してきた料理長を交代させたことが明らかになり、話題となった。食事の時間にワインを楽しむ選手のことを考え、ワイン専門家を新しい料理長として迎えた。代表チームの関係者は徹底的に選手中心に構成するというのが、ヴィルモッツ監督の持論だ。

ヴィルモッツ監督の残された課題は、けがで抜けたストライカー、クリスティアン・ベンテケ（２４、アストンヴィラ）の代わりの選手を見つけだすことだ。韓国ファンがどう思うかは分からないが、ヴィルモッツ監督は韓国がベルギー戦で守備的な戦術を見せると予想している。このため密集守備を崩すのに強いペンテケを韓国戦のトップと考えていたが、けがのため白紙となった。ロメル・ルカク（２１、エバートン）はスペースの活用に難点がある。突破力があるミヒー・バチュアイ（２１、スタンダール・リエージュ）の抜てきを悩んでいる理由だ。

知れば知るほど、韓国の洪明甫（ホン・ミョンボ）監督（４５）とヴィルモッツ監督は似ていることが分かる。指導者歴が短い１９６９年生まれの若い指揮官という点、若手ＭＦ選手を好む点、自国のサッカーレジェンドという点などがそうだ。洪明甫監督は同じ年齢のヴィルモッツ監督と競争するためにどんな準備をしているかが気になる。決して容易ではない試合となるだろう。


＜Ｗ杯サッカー＞韓国の第３戦相手ベルギー…洪明甫と共通点多いヴィルモッツ監督（１）