【時論】不安定な国際秩序で危機管理するには=韓国(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.08.08 16:54
最近、世界随所のさまざまな紛争で国際秩序が乱れている。ウクライナ事態は反乱軍の仕業と推定されるマレーシア民航機撃墜によって一層こじれている。シリア内戦は終わりが見えない。イラク国境にも力の空白を機会にしてイスラム過激派が神政政治を前面に出してマリキ政権を威嚇している。ガザ地区ではイスラエルとハマスの衝突で民間人の死傷者が続出している。どの国よりも国際秩序の安定が重要な韓国としては、このような国際的混乱の背景が何であり、どのように備えなければならないのか悩まざるをえない。
大混乱の根本的な背景は、国際秩序とその主体である国家が二重に遠心化現象に陥ったためだ。まず国際秩序の遠心化により、米国中心の一極構造が重層的な多極構造に変貌している。弱まる米国経済は、米国の対外政策の遂行能力に制約を加えている。米国内の世論も対外問題への関心が顕著に低下した。米国は財政健全性のために今後10年間、9500億ドルの軍備縮小が避けられない。オバマ大統領が制限的な介入を強調する外交安保政策を発表したのも、こうした脈絡によるものだ。