【コラム】人が優先という国、なぜ南北首脳会談に人権がないのか(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2018.04.20 10:49
南北首脳会談が目の前に迫り、続いて開かれる米朝首脳間の談判の雰囲気も形成されつつある。核保有を宣言した北朝鮮の金正恩委員長が中国・韓国・米国の首脳と握手して国際舞台に登場する瞬間だ。韓半島(朝鮮半島)の運命が決まる大転換期を迎えている。
米国が北朝鮮の完全な非核化を目標とするチェス盤で掲げたものがある。人権問題だ。トランプ大統領は18日、「北朝鮮が拘束した米国人3人(韓国系)の解放交渉を進行中」と述べた。安倍首相の要請を受け入れて「日本人拉致被害者問題も金正恩委員長との会談で提起する」と約束した。ニューヨークタイムズは「会談を控えて米国が北朝鮮に圧力を加えている」と伝えた。会談の前提条件ということだ。
人権改善は正常国家のように装って出てくる独裁国家に出す基本的な宿題だ。さらに自国民の解放要求は国家の基本義務に属する。ところが拘束された国民が最も多く(2013年以降だけで6人)、韓国戦争(朝鮮戦争)前後に拘束された国軍捕虜や漁夫など数百人の拉致被害者の安否も確認できていない韓国は静かだ。今回も離散家族再会の定例化だけを提起したようだ。北朝鮮の人権を首脳会談の議題にすべきだという「韓半島の人権と統一のための弁護士会」(代表キム・テフン)など40団体の声だけが虚しく聞こえる。