半導体や自動車、スマートフォンのような産業に見るように、技術的自立はグローバル競争で生き残るための必須項目だ。スーパーコンピューターも先進国の技術に依存していては競争で遅れをとるほかはない。今のようにスーパーコンピューターシステムを海外のスパコン製造企業から購入するのは長期的な解答にはなれない。韓国の科学技術と産業の未来を考えるならば、スーパーコンピューター開発の自主的な力を確保する戦略が切実に必要な時だ。

韓国は多様なＩＴ分野の技術と産業発展の底力を持つ国だ。私たちが持つＩＴ力とこれまでに蓄積したスーパーコンピューティング関連の技術を効果的に組み合わせて効率的な韓国型スーパーコンピューター開発の戦略を樹立すれば、短期間のうちに私たちの技術でスーパーコンピューターを開発できるという期待もまた持ってみることができるはずだ。

私たちはスーパーコンピューターがつくり出す新しい大韓民国のために、先導的な技術開発で競争国に追いつき、すぐに先んじなければならない。今、韓国は中国の追い越しと日本との技術格差の拡大という岐路に立っている。中国の追撃をかわし、日本に追いつかなければならない。

未来創造科学部は学界や研究所、企業が一堂に集まって韓国型スーパーコンピューターを開発するための「超高性能コンピューティング発展フォーラム」を発足させたし、筆者がこのフォーラムの委員長をつとめることになった。ＩＴとスーパーコンピューターを活用する企業と大学、研究所の応用能力および政府のビジョン提示と政策の意志、十分な予算支援が必要だ。ほかの国々に比べてスーパーコンピューターの開発競争に遅れて参入しただけに、このフォーラムで韓国のスーパーコンピューティングの未来を描くために重要な役割を遂行するつもりだ。

カン・ソンモＫＡＩＳＴ（韓国科学技術院）総長


【時論】「韓国型スーパーコンピューター」開発急ぐべき（１）