うつ病苦しめられる韓国のアイドル、なぜ?

うつ病苦しめられる韓国のアイドル、なぜ?

2017年12月19日15時54分
[ⓒ ISPLUS/中央日報日本語版]
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ジョンヒョンさんは5~7月、ソウル三成洞(サムソンドン)SMタウン@coexartiumで3回目のソロコンサート「THE AGIT ガラス瓶の手紙 ~The Letter~ SHINee ジョンヒョン ソロコンサート」を開いた。合計20公演を通じてファンに会った。(写真提供=SMエンターテインメント)
  18日、SHINeeのジョンヒョン(本名キム・ジョンヒョン)さん(27)が亡くなり、K-POP界は沈鬱な雰囲気から抜け出せずにいる。19日午前、4人組グループ「Dear Cloud(ディアクラウド)」のメンバー、ナインがジョンヒョンさんから頼まれたという遺書をインスタグラムに掲載し、ジョンヒョンさんの隠されていた心情が明らかになって人々に衝撃を与えている。

  ジョンヒョンさんがMBC(文化放送)のFMラジオ『青い夜、ジョンヒョンです』のDJを務めていた時にゲストとして出演したナインは重々しく口を開いた。「先日からジョンヒョンは、私に暗くて深い内面の話をよくしていた」とし「胸騒ぎがして家族にも伝え、彼の心を掴むよう努めたが、結局は時間を遅らせるだけでその最期を防ぐことができなかった」と書き始めた。

  ナインが公開したジョンヒョンさんの遺書全文を読むと、これまでうつ病で苦しんでいた彼の内心を察することができる。「僕は体の中から壊れてしまった。じわじわと僕を蝕んでいった憂鬱は結局、僕を飲み込み、僕はそれに勝てなかった。僕は自分を憎んだ。切れ切れになる記憶をつかんでいくら気を引き締めろと大声で叫んでみても答えはなかった。詰まった息を再び息できるようにすることができないなら、いっそ止めてしまったほうがいい」と告白した。

  精神科の相談を受ける中で感じた苦しさと困難も吐露した。なんとか痛みを打ち明けたが「逃げたいだろうと言った」「性格のせいだという」「痛みはただの痛みだ」など、世の中の反応にジョンヒョンさんは「小さな声で自分の性格を責めている時、医者は実に軽く考えた」と、悔しい心内を表わした。

  遺書だけでなく、少女時代のテヨンと一緒に歌った『Lonely』、歌手イ・ハイに提供した『ため息』など、ジョンヒョンさんが作った曲の中にも「泣いた顔で/私辛いのと言えば/本当に良くなるのかな」「小さなため息をさえつくことも難しい/一日を過ごしたんだと/もうほかのことは考えないで」など、うつ病の兆候があちこちに見られながらも周辺がこれを放置していたのではないかとの責任論も出ている。「よく頑張った、と言ってほしい」など、姉に送った最後のメッセージとも一致する内容だからだ。

  過去、チェ・ジンシルさん、イ・ウンジュさん、チョン・ダビンさん、パク・ヨンハさんら有名俳優が相次いで自殺という選択をしたことを受けて、女優パク・ジニは2009年延世(ヨンセ)大社会福祉学修士学位論文「演技者のストレスと憂鬱および自殺の考えに関する研究」を発表したりもした。演技者のうち38.9%がうつ病に苦しめられており、40%は自殺を考えた経験があるという衝撃的な内容だった。当時、パク・ジニは過度な私生活の露出や悪口コメント、不安定な収入、未来に対する不安などを原因に挙げて、社会的サービスとプログラムが切実だと提案したがこれと言って進展はない状況だ。

  アイドルの場合はこれよりもさらに深刻だ。年を取っても地道に活動できる演技者に比べ、活動期間が短くて一挙手一投足に注目して追いかける過激ファンダムなどによって私生活がほとんどないためだ。ほぼ同じ時期に次々とデビューするグループと競争しなければならないのもストレス要因の一つだ。6月には大麻草喫煙容疑で書類送検されたBIGBANGのT.O.P(トップ)が薬物過多服用で自殺企図説に苦しめられたりもした。

  韓国自殺予防協会事務総長を務めているペク・ジョンウ慶煕(キョンヒ)大精神健康医学科教授は「芸能人の場合、チェ・ジンシルさん死亡以降1カ月の間に自殺者が1000人増えるほどウェルテル効果が深刻だった」とし「各種プログラムを通じて大衆と親密なイメージを持っているだけでなく、あのように有名で成功した人も死ぬのに私は何だろうかと思う情緒的同一視が起きるため」と明らかにした。

  ペク教授は「アイドルも外国プロゴルファーや運動選手のように定期的な心理相談を受けたり、企画事務所レベルで精神健康をモニタリングするシステムを用意したりするなど、体系的なアプローチが必要だ」と付け加えた。顔が広く知られている状況で病院を訪れるのは簡単なことではない以上、秘密が厳守されるという前提で胸の内を打ち明けることができる制度的装置が必要ということだ。

  現在、SMエンターテインメントはテヨン・カンタ・NCTら所属歌手の予定されたスケジュールをすべてキャンセルしてジョンヒョンさんの葬儀手続きに集中している。10年間、苦楽を共にしたSHINeeのメンバーをはじめ、アーティスト仲間もトラウマ治療が急がれる状態だ。19日午後からはソウル峨山(アサン)病院斎場2階に用意された焼香所と、別途ファンのために地下1階3号室に弔問空間が用意されている。
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  • ジョンヒョンさんは5~7月、ソウル三成洞(サムソンドン)SMタウン@coexartiumで3回目のソロコンサート「THE AGIT ガラス瓶の手紙 ~The Letter~ SHINee ジョンヒョン ソロコンサート」を開いた。合計20公演を通じてファンに会った。(写真提供=SMエンターテインメント)
  • 少女時代のテヨンと一緒に歌った『Lonely』で胸の内を打ち明けていたSHINeeのジョンヒョンさん。(写真提供=SMエンターテインメント)
  • 歌手だけでなく作詞作曲にも長けていたジョンヒョンさんは他のアーティストにも楽曲を提供していた。(写真提供=SMエンターテインメント)
  • 2016年9月ソウルから始まり、ことし6月バンコクでフィナーレを飾った「SHINee -SHINee WORLD V」。(写真提供=SMエンターテインメント)