【時視各角】南北事業は前後も考慮しないのか=韓国

【時視各角】南北事業は前後も考慮しないのか=韓国

2018年10月02日15時19分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
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  いくら重要で急がれることでも順序を考える必要がある。核心的な部分で順序が違えば必ず問題が生じる。南北問題を扱う青瓦台(チョンワデ、大統領府)は最近ずっとこの平凡な真理を忘れているようだ。鉄道の問題では特にそうだ。

  文在寅(ムン・ジェイン)大統領と金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長は先月19日の平壌(ピョンヤン)南北共同宣言で「年内に東海・西海線鉄道および道路連結のための着工式をする」と明らかにした。このために青瓦台は先月28日、今月中に北側の鉄道に対する南北共同現地調査を実施することにし、国連司令部と協議すると明らかにした。

  一見、特に問題はないように見える。しかしよく考えてみると、青瓦台は3つの大きな過ちを犯している。1つ目は順序だ。停戦協定上、軍事境界線を越えるには国連軍司令部の承認を受けなければいけない。さらに8月末には国連司令部の制止で京義(キョンウィ)線の北朝鮮側区間に対する共同調査が実現しなかった。したがって今回は国連軍司令部とあらかじめ協議して承認を受けた後に発表すべきだった。しかしまたも事前協議なく調査計画が発表された。8月に共同調査の道がふさがると、一部の市民団体は「国連軍司令部が南北の主権を侵害している」という主張が出てきた。どこかでよく見た場面だ。文大統領の北朝鮮訪問で事前協議もなく一方的に政党代表の同行を要請した時と似ていた。

  2つ目、国際法を無視している。南北鉄道の連結は国連の対北朝鮮制裁を違反する余地がある。安保理決議2375号では「北朝鮮との非商業的な、公共利益のためのインフラ事業は事前の承認なしにはできない」となっている。国連加盟国の韓国は当然、安保理決議を守る義務がある。

  にもかかわらず政府は国連の承認なく鉄道の連結を強行しようという態勢だ。共同調査に関して統一部は「制裁対象でない」という立場を見せた。しかしオバマ政権で「北朝鮮制裁履行法」制定に参加したジョシュア・ステントン弁護士ら専門家は「共同調査自体が制裁違反」と主張する。百歩譲って共同調査は可能だとしよう。年内にするという鉄道連結着工式はどうか。「工事を始める時にする行事」が着工式の辞書的な意味だ。すぐに鉄道連結事業が続くという意味であり、その前に国連の承認を得なければ明白な制裁違反となる。むやみに年内に着工式をすると発表してはならなかった。

  3つ目、状況を糊塗している。共同調査計画が発表された席で「制裁に関して国連軍司令部と協議するのか」という質問が出てくると、青瓦台の金宜謙(キム・ウィギョム)報道官はこう答えた。「文大統領とトランプ大統領の韓米首脳会談で大きな枠ができているので実務者会談は円滑に進むと期待する」と。あたかもトランプ大統領が首脳会談で北朝鮮との活発な交流を了解したかのように聞こえる。

  実際は正反対だ。先月19日に開かれた会談の直後、「両首脳は対北制裁を継続することにした」と述べた張本人が金報道官だった。さらに先月末に開かれた国連総会で、トランプ大統領とポンペオ国務長官はいつよりも対北朝鮮制裁を完全に履行すべきだと強調した。制裁を緩める考えが全くないということだ。彼らだけではない。国連安保理会議に出席したマクロン仏大統領、メイ英首相も対北朝鮮制裁を徹底的に履行すべきだと口をそろえた。

  にもかかわらず国際社会の了解なく鉄道連結事業を推進すれば、米国はもちろん世界からの批判を避ける方法はない。南北鉄道連結はいつかは必ずしなければいけないことだ。しかし時期と手続きを無視して進めれば国際法違反であることを忘れてはいけない。

  ナム・ジョンホ論説委員
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