トランプ大統領、ねじを締める仕事ばかり増やすのですか(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2017.02.13 11:41
結婚を控えたエルシアは工場に就職した。新しい車を購入し婚約者と住む家も用意した。だが選んでおいた4000ドルのウェディングドレスは結局着ることができなかった。昨年6月にセンサーの誤作動で機械に挟まれる事故に遭ったためだ。事故直後に米労働安全衛生管理局(OSHA)はアジンUSA工場の作業環境実態調査に入った。エルシアは1時間当たり8.5ドルで働く臨時職だった。実際の所属はアジンUSAではなく、ATSという人材派遣会社の制服を着用していた。アジンUSAは韓国アジン産業の米国現地法人で、自動車部品と艤装、車体部品などを生産している。フィナンシャルタイムズによるとアジンUSA工場で働く800人ほどの労働者のうち250人はサービス業者であるATSとジョイナスの所属だ。
昨年12月にOSHAは調査結果を発表し、アジンUSAと人材派遣会社のATS、ジョイナスに管理義務履行が不十分であることなどを理由に256万ドルの罰金を命じた。電源が入った状態で労働者が自動化機器に近づくのを放置するなど23種類の安全規定に違反したということだ。2016年だけで12件の身体切断事故が発生した。そして死亡事故の最終責任は生産目標値を過度に高く設定した元請け会社である現代・起亜自動車にあると明らかにした。労働者は1週間に6~7日働かなければならないほど高い生産目標を要求され、目標達成のために納品企業は作業場の安全を疎かにしたとみられるという分析だった。