北朝鮮に入り込む韓流…住民たちが変化している
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2010.12.12 09:26
このところ北朝鮮では韓国ドラマ「秋の童話」が人気だ。2000年に放映され最高視聴率42.3%を記録し、主役を演じた俳優ソン・スンホンとソン・ヘギョが韓流スターに浮上する契機を作った作品だ。このドラマが巻き起こした韓流が中国を経て北朝鮮政府の統制網をかいくぐり北朝鮮住民の中に食い込んだのだ。昨年6月に脱北したキム・ヨンチョルさん(24・仮名)の家は咸鏡北道会寧(ハムギョンブクド・フェリョン)だ。彼は商人が中国から持ってきたコピーCDを友人の家で一緒に見た。ドラマを見た友人らは韓国俳優のヘアスタイルをうらやましがった。「ヘアスタイルを見るだけで『秋の童話』を見たかがわかる。社会主義ヘア(短いヘアスタイル)とは違う雰囲気が出る」という言葉が公然と出回った。キムさんは、「保衛部の役人や裁判官らも裏ではみんな(韓国ドラマを)見ている」と話した。こうした内容は10日に北朝鮮人権団体の「成功的な統一を作っていく人々」が主催した「北朝鮮版韓流熱風、何が彼らを変えさせたのか」というテーマのセミナーで公開された。「北朝鮮の韓流熱風の実態」は、李明博(イ・ミョンバク)大統領が前日にマレーシアを訪問した席で、「北朝鮮住民の変化をだれも防ぐことはできない」と発言した翌日に公開されたもので注目されている。
ドラマ「チャングムの誓い」と「天国の階段」など韓流ドラマと映画が北朝鮮に流入している。脱北者の中には韓国でドラマセットを見て「『天国の階段』で見た」と感激する人たちもいる。脱北者らによると、北朝鮮ではDVDプレーヤー価格は高くなく、都市部の普通の家庭はほとんどが保有している。CDだけ買えば都市部では簡単に韓流に触れることができるということだ。韓流ドラマに接した北朝鮮住民たちはほとんどが大きな衝撃を受けたという。韓国は貧しいと教育を受けたが、北朝鮮とは違う別世界だったためだ。