【コラム】こうしてあきらめるのだろうか=韓国(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.09.15 09:18
高齢化のスピードは非常にはやい。15歳以上65歳未満の生産可能人口は今年72.9%をピークに減少して2040年には56.5%に達する見通しだ。この頃になれば国民の半分だけが仕事をすることになる。代わりに福祉支出は崩壊した堤防から飛び出してきた水のように手のほどこしようもない状態になる。企画財政部によれば現在の福祉制度を維持するだけでも2040年になれば韓国のGDP対比福祉支出規模は22.6%に達しOECD平均水準に到達する。
息苦しい。国が老いていくと成長が停滞する。2011年から2014年までの平均経済成長率は3.0%に終わった。韓国銀行が推算した2015~2018年の潜在成長率(物価上昇を誘発しないで達成できる成長率)も3.0~3.2%にとどまる。韓銀はそれでも高い方だ。民間経済研究所の潜在成長率の見通しは2%台の中・後半だ。韓国経済は低成長の罠に陥っている。これは否めない。
政府が使えるカードは大きく見て2種類だ。通貨量と金利調節を通した通貨政策と、国の金をばらまく財政政策だ。2つとも不明瞭だ。通貨政策は事実上どちらもできない窮地に追い込まれた。景気を考えれば金利をより多く出そうとしても米国連邦準備制度理事会(FRB)がまもなく基準金利を上げる勢いだ。韓国銀行が現在1.25%の基準金利をさらに下げるのが難しい理由だ。