【時論】姜健総合軍官学校の悲劇を止めるためには(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2015.05.20 17:02
平壌のパワーエリートは今、完全に凍りついている。金正恩の登場後に確認された粛清事例だけで70人に達するというのが国家情報院の説明だ。「居眠りをすれば死ぬ」とし、老幹部は垂れたまぶたを持ち上げなければいけない。「適した者だけが生き残る」という北朝鮮式の「適者生存」のために金正恩の教示をゴマ粒のように手帳にメモする。金正恩式の恐怖政治がいつ自分を襲うか不安であるからだ。「後継権力を固める最後の劇薬処方または不安定な開始を知らせる序曲かもしれない」(チャ・ドゥヒョン統一研究院研究委員)という診断もある。
金正恩権力の粛清ドラマは我々にとって対岸の火ではない。もちろん野戦出身で出世が遅かった玄永哲の処刑を権力の不安定と関連づけるのは行き過ぎかもしれない。しかし相次ぐ粛清の意味を解釈して対策を立てるのは必要だ。恐怖政治の効力を失えば、エリートの不満と反発につながる可能性がある。金正日政権の序盤にあった黄長ヨプ(ファン・ジャンヨプ)労働党書記の亡命事態が再現されない理由はない。