<韓国旅客船沈没>30分おきに葬列…見送る住人も涙(1)
ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版2014.04.27 12:40
ここの住民はニュースを見ない。ニュースを見れば涙があふれるからだ。京畿道安山市古桟(キョンギド・アンサンシ・コジャン)1洞で食堂を経営するキムさんもそうした1人だ。1日中ニュースを避け野球中継やテレビ通販チャンネルに回した。「毎日あいさつしていた隣人たちがテレビに出て泣いているじゃないですか。どうしてニュースを見られますか…」。通りはすでに喪中だった。時々出会う住民たちは全員黒い服を着ていた。道に立って言葉を交わす人たちは声を殺しひそひそ話した。「町内全体が葬儀場だ」と話しながら50代の男性がため息をついた。
24日午前10時。古桟1洞の狭い住宅街の路地に黒いリムジンが入ってきた。中が見えない黒い窓には「謹弔」の2文字が記されている。「どうして…どうして…」。リムジンが路祭のために檀園(ダンウォン)高校正門に近づくと遺族が車に向かって泣き叫んだ。道を歩く住民たちは黒いリムジンに出会うたびに歩みを止めた。消えるリムジンに向かって頭を下げたある住民は涙をふいた。この日黒いリムジンは30分間隔で1台ずつ古桟1洞に入った。