日本伊豆諸島の三宅島は太平洋の絶海孤島です。 すぐそばにある日本海溝のため、地震と火山の島です。この島のある少年が時々刻々変わる活火山の動きを注意深く見ていました。 毎日、学校の帰り道に火山ガスの色と量、噴出の様子を細かくノートに書き込みました。 学校の温度計で温泉水の温度も測りました。 誰がさせたわけでもなく、一人でそうしました。
1951年におかしなことが起きました。 井戸水が乾き、山の木が枯れて死んでしまいました。 火山が噴火するのではないかと、島の住民は恐怖に震えました。 本土から渡ってきた地質専門家らも心配していました。 資料がないため正確な噴火時期が分からず、困った表情でした。 この時、少年が来て、「もしかすると役に立つかもと思って…」と言いながらノートを差し出しました。 地質学者らは感心して膝をたたきました。 少年の細かい観察記録が島の住民2700人の命を救いました。