【コラム】映画がのみ込んだ朝米の水面下接触(1)
ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版2014.12.30 15:58
金正恩(キム・ジョンウン)が暗殺される内容の映画『ザ・インタビュー』の予告編が公開されると、北朝鮮はこれを戦争行為だとし、国連に介入を要求した。それもそのはず、北朝鮮には最高指導者の名誉と威厳よりも重要なものはないが、映画が彼を嘲弄したからだ。この映画は北朝鮮の人々に、ムスリム(イスラム教徒)の前でコーランを燃やすような挑戦として受け止められた。
ソニー・ピクチャーズエンタテインメントの上映取り消し決定はテロの脅威に屈服する失敗であり、北朝鮮に比例的に対応するというオバマ米大統領の発言は、この事件を映画配給の問題から朝米関係の懸案に格上げした。オバマ大統領の介入は理解できるが、もう北朝鮮、米国ともに退けない危険な状況となった。米国としてはオバマ大統領が自分の名前を掲げて対応を公言し、北朝鮮として最高指導者の尊厳がかかっているためだ。