「北の非核化約束が検証される場合、（北の）政権に対する軍事、政治、外交的保障を含むさまざまな形態のインセンティブが提供されるだろう」。

文正仁（ムン・ジョンイン）大統領統一外交安保特別補佐官は１８日、香港サウスチャイナモーニングポスト（ＳＣＭＰ）のインタビューでこのように明らかにした。

文特補は「北が完全かつ検証可能な方式で非核化をする場合、米国を含む世界各国のインセンティブはかなり多い（ｑｕｉｔｅ　ｈｅｆｔｙ）」と述べた。

ここには北朝鮮の以前からの要求事項である国際制裁の緩和、国際テロ支援国指定の解除、米国の戦略的武器使用中断などが含まれる可能性があると、文特補は話した。文特補は「北が本当に非核化の責務を果たせば、このような種類のインセンティブ（提供）にいかなる障害もない」と語った。

これに先立ちポンペオ次期米国務長官は１２日（現地時間）、上院人事公聴会で米朝首脳会談の目標を「完全かつ検証可能で不可逆的な北朝鮮の非核化」と強調し、非核化なしに見返りはないという点を明確にした。

文特補は「金委員長は核兵器と経済発展は同時にできないという点を知らなければいけない。核問題で根本的な譲歩がなければ経済発展は達成できない」と強調した。交渉を通じて核兵器の解除という結果を得れば、韓国での米ミサイル防衛システム配備もないとも話した。

文特補は南北間の平和協定について懐疑的な見方を示した。「平和協定がなくても従来の合意と宣言を通じて十分に平和を築くことができる」ということだ。この日、青瓦台関係者は終戦宣言を通じて韓半島停戦協定体制を平和協定体制に転換する案を２７日の南北首脳会談で議論することを示唆した。

文特補は南北会談で（文在寅大統領が）ミサイルプログラムの凍結、核能力の公開、核査察の許容などを北に要求するとし、重大な結果が出ると期待するとも語った。

一方、文在寅（ムン・ジェイン）大統領が金正恩委員長と一種の合意に達すれば、９月の国連総会で公式的な南北平和宣言を推進できると、文特別補佐官は伝えた。