【コラム】南北首脳会談、惜しい思いと願い(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.07.14 10:35
金日成・カーター会談は、国際情勢の流れを正確に判断した金主席が下した2つの重大な決心の結果だと見ることができる。最初に、世界は米国の唯一超強大国時のまま進んでいたため、米国との関係を悪化させる孤立政策はこれ以上、北朝鮮の長期的な存続と安全を保障できない。2つ目、したがって非核化を受け入れる代価として米国との修交を含めたクロス承認を達成して韓半島の南北2つの体制共存と相当水準の経済援助を保証してもらうことを選択する。7月4日の共同声明以降ずっと強調しつつ民族の自主原則に基づいて南北間の直接交渉、特に首脳会談は北の新しい政策を執行する第一歩になるしかなかった。さらに民主化以降の南側政府と指導者は、対話と協力の相手になるのにふさわしい名分を持っていたではないか。故に南と北の内部事情、米国をはじめとする関係国の利害関係、そして金泳三・金日成両首脳の立場と性分を考慮する時、もしその首脳会談が実現していれば南北関係史に新たな道しるべが作られていたのではないかという未練と惜しい気持ちが残ることになる。
今のように南北間に梗塞局面が長引いてみたら、行き詰まった壁に出口を作り出すにはやはり首脳会談が最も望ましくないかという考えを持つようになる。過去20年間で状況も大いに変わったし主役も何回も変わった。米国の唯一超強大国時代が終わり、中国の台頭が際立つ多極化時代に入った。しかし北朝鮮が処している困難、特に「例外化の代償」は決して軽くならなかった。北朝鮮の立場が二重的であるのは、そうした困難を反映しているものだ。したがって韓国側も説得と圧迫という二重的対応をしているのではないか。20年前に彼の祖父が取った決断と選択の瞬間が、金正恩に訪れたのかもしれない。