仏カンヌも惚れた…笑い・涙の二兎を追ったポン・ジュノ監督のユーモア(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.05.23 11:05
『殺人の追憶』(2003)からポン監督と4作目に手を組んだソン・ガンホは今回も表情一つで主題を表現する。『グエムル-漢江の怪物-』(2006)のみすぼらしいパパ、カンドゥと似ているようで違う。『オクジャ/okja』に続き、もう一度ポン監督の作品に出演したチェ・ウシクは手際のいいキャラクターと繊細な感情線を演じる。パク社長の「シンプルな」性格の持ち主である妻、ヨンギョ役のチョ・ヨジョンは多数のテレビドラマで経験の多いお金持ちの奥さん役を変奏してきた経歴が光を放つ。『オクジャ/okja』のスーパー豚、オクジャの声などでポン監督と作品を手掛けたイ・ジョンウンも目につく。今回はパク社長家の家政婦役を演じて格別なエネルギーで中盤部を掌握する。
空間はこの映画のもう一つの主人公。ポン監督はSF映画『スノーピアサー』では凍りついた世界を走る汽車の車両を階級社会に比喩し、怪獣災難映画『グエムル-漢江の怪物-』では米軍の毒劇物により汚染された漢江(ハンガン)の橋の下を覗いた。今回は韓国社会のさらに深くて暗い底辺を意識的に食い込んだ。