【社説】静かに海外に流出していく韓国の雇用
ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版2018.03.17 14:04
盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権当時の2006年、当時の李秀永(イ・スヨン)韓国経営者総協会会長が記者懇談会で「(労働関連法案が)労働界寄りに進むことになれば企業もストライキする可能性がある」という発言をした。続いて「(企業家のストライキは)路上でするのではなく、静かに事業を整理して外国に出ていく」とし「企業家の『無言』ストライキのために企業は気づかれずにこっそりと消え、そのために失業者が多い」と述べた。非正規職法など企業の負担を増やす法案を相次いで発議した当時の政界に不満を吐露したのだ。
10余年が過ぎた今でも状況はそれほど変わっていない。昨年、繊維会社の京紡と全紡が国内工場の閉鎖や海外移転を決めた。今年に入ってからは韓国GMが群山(クンサン)工場を閉鎖し、韓国撤収の可能性を示唆しながら政府・労組と交渉中だ。
しかしこのように「騒がしく」消える雇用ばかりではない。李秀永元経済人総連会長の言葉のように「こっそり」消える雇用はもっと恐ろしい。昨日の報道によると、フォーチュングローバル500大企業に入る韓国大企業7カ所の2010-2016年雇用現況を調べた結果、この期間の国内の職員数は8.5%増、海外の職員数は70.5%増だった。サムスン電子はこの期間、国内職員を減らし、海外の職員は10万人以上も増やした。