韓国の法律市場のエンジン役を果たしてきたローファームが危機に直面している。法律市場の開放と弁護士数の急増、低価格の担当競争などが幾重にもローファームの成長を妨げている。この危機をどのように乗り越えるのかを国内６大ローファーム代表に聞いてみた。キム＆チャン、広場（クァンジャン）、太平洋（テピョンヤン）、世宗（セジョン）、和友（ファウ）、律村（ユルチョン）の順（８月末現在の国内弁護士数基準）でリレーインタビューを掲載する。

◆解答提示する専門性育てる

キム＆チャンのイ・ジェフ代表弁護士（７５）はローファームの最長寿ＣＥＯだ。キム＆チャンの看板として３６年になる。最近の法律市場の変化を話すイ代表の声には緊張感があった。彼は中央日報が実施した１０大ローファーム代表アンケート調査で「外資系ローファームの国内法律市場浸食」を危機の主な原因に選んだ。イ代表は記者と会っても「４年間法律サービス収支の赤字が３兆ウォンを超えたのをはじめ、客観的な指標だけ見てもその深刻性を感じられるのではないか」と話した。

「国内１位ローファーム」という地位を守ってきたキム＆チャンは、グローバルローファームとの競争で第一線に立っている。イ代表は今後のキム＆チャンの役割を「防波堤」と表現した。法律市場の開放の高波を前にして、彼の解決法は明瞭だった。「深化した専門性と献身的サービスを通じて再飛躍の機会にする」ということだった。イ代表は「クライアント（顧客企業）が属する産業の流れや実務慣行まで徹底的に把握して解答を提示する能力が真の専門性」と話した。

－－国内企業が買収合併（Ｍ＆Ａ）などをめぐって外資系ローファームを直接接触する例が大きく増えた。

「Ｍ＆Ａでも国際仲裁でも企業活動のあらゆる局面でキム＆チャンが提供できない法律サービスはないと自信を持っている。短期間に海外の大手ローファームに匹敵するほど成長した。それでも国内企業の認識が私たちの考えと差があるのは明らかだ。より深化した専門性と献身的サービスで顧客に認められるしかない。海外のローファームの競争力も結局は顧客中心のサービスマインドから始まったのではないのか」

－－海外ローファームと比較してキム＆チャンに比較優位があるならば。

「強いネットワークと企業文化に対する深い理解を基に、国内企業と円滑に意思疎通できるという点だ。２４時間、顧客の要求に対応できる体制を整えて外国系ローファームと比べても遜色のないワンストップトータルサービスを提供する。海外ローファームとは競争と同じぐらい協力も重要だ。海外ローファームとの強固な協力システムは私たちのもうひとつの競争力だ」


＜危機の韓国ローファーム＞（３）キム＆チャン代表「外国のローファームは競争相手であり協力者」（下）