【社説】「養子縁組・中絶の国」汚名返上に向けたシングルマザー支援を
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2009.11.12 13:16
9日付の米紙ニューヨークタイムズが韓国出身の養子の厳しい現実を扱った特集記事を掲載した。1953年以降、昨年まで約16万3000人にのぼる韓国の子供が外国で養子縁組し、うち大多数が米国に渡ったという。ところが今回ある研究所が韓国人養子を対象にした実態調査を行ったところ、大半が成長期に各種の人種差別を受け、それによってアイデンティティーの混乱を体験したことがわかった。自ら白人だと考えたり、白人になりたいとする回答が78%にのぼることだけでも、それらが耐えてきた苦痛の深さが推測できる。
これまで「孤児の輸出国」という汚名の返上に努めてきたものの、依然として少なくない韓国の子供がなじまない他国で養子縁組させられるのが現実である。それらのほとんどが未婚の母が産んだ子どもだ。昨年海外で養子縁組した1250人だけにしても、9割がそうだった。未婚の母とそれらの子供に対する韓国社会の冷たい視線から、トラブルの多い海外での養子縁組が絶えずにいるのだ。