【コラム】韓国製造業が生きる道(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2015.10.07 14:44
韓国経済の前途が険しい。造船、鉄鋼、石油化学など主力製造業の実績が悪化し、対中国輸出も振るわない。予想されている米国の利上げでグローバル経済はまた揺れるだろう。いつよりも企業競争力の強化が必要な時期だ。
競争力強化のための最優先課題は先制的な構造改革だ。2008年の金融危機以降、競争力がない企業の構造改革は足踏み状態だ。製造業と情報技術(IT)が結びつく「製造業4.0時代」がニューノーマルとなった。中国は航空・宇宙設備など10大産業を重点育成する「製造2015」を、インドは「メーク・イン・インディア」を発表した。
ゼネラルエレクトリック(GE)と日立の変身に注目する必要がある。1990年代、GEは製造と金融部門の同時成長戦略で高度成長を実現した。「金を稼ぐ機械」と称賛を受けたGEキャピタル、米3大地上波チャンネルNBCを率いて理想的な事業構造を備えた企業と評価された。金融危機で直撃弾を受けたGEは「基本に戻る」というジェフリー・イメルト会長の主導で製造業の競争力強化に注力した。不動産部門、NBC、家電事業部を売却した。仏アルストムのエネルギー部門を買収し、新たにGE時代を開いた。日本の製造業改革のアイコンと呼ばれる日立は金融危機以降、テレビ、ディスプレー、PC事業を果敢に整理した。電力システムなど産業インフラ部門を大幅に強化し、世界3大インフラ企業に変身した。2013・14年に2年連続で過去最大の営業利益を出した。