韓国政府が離散家族映像レター制作事業と北朝鮮母子保健支援事業などに南北協力基金１０６億４０００万ウォン（約１１億７５００万円、物品含む）を支援することにしたと１９日、発表した。母子保健事業のための必須ワクチン・医薬品支援は国際連合児童基金（ユニセフ）を通じて、栄養食支援は世界食糧計画（ＷＦＰ）に合計６１０万ドル（約６６億５０００万ウォン）を支援する方式だ。

北朝鮮母子保健事業は朴槿恵（パク・クネ）政府が重点課題として推進中のもので、朴大統領は今年１月、「母子保健支援事業をはじめ、北朝鮮住民の生きる苦痛を和らげる人道的事業を真っ先に行う計画」と述べた。北朝鮮の一方的な最低賃金引き上げ要求による開城（ケソン）工団の賃金未払い問題、玄永哲（ヒョン・ヨンチョル）人民武力部長処刑の可能性など南北関係が硬直した局面でも人道的支援は続けるという立場だ。統一部当局者は「北朝鮮の脆弱層に対する人道的支援は持続的に推進していく立場」としながら「今回の支援議決で、（北朝鮮の）人道的状況が改善されて南北間の実質的協力通路が開設されることを期待する」と述べた。韓国政府はこのような決定により、離散家族映像レター制作事業準備のための２０億１６００万ウォンと離散家族遺伝子検査事業のための９億７４００万ウォンを大韓赤十字社に支援する方向だ。治療リハビリ物品や栄養食・栄養剤の提供などは国内外の民間団体を今後選定し、１０億ウォンを支援する。

◆元恵栄「韓国の全経連による平壌（ピョンヤン）連絡所の設置推進を歓迎」＝韓国の国会南北関係発展特別委員会の元恵栄（ウォン・ヘヨン）委員長（新政治民主連合）は１９日、「全国経済人連合会の平壌連絡事務所の設置推進を歓迎する」と明らかにした。＜中央日報５月１８日付『韓国の全経連、平壌に「連絡事務所」設置を推進』記事＞

元議員は同日、ブログを通じて「南北経済協力は統一費用を画期的に減らし、北朝鮮を変化させる最も重要な手段」としながら「平壌連絡事務所の設置推進を契機に朴槿恵政府が経済協力活性化措置を取るよう促す」と述べた。