<MERS>韓国でのウイルス拡散過程を究明(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2015.06.11 10:21
ベールに包まれていた中東呼吸器症候群(MERS)ウイルス拡散過程が科学的に究明された。MERS官民合同対策本部傘下の疫学調査委員会が7日、平沢(ピョンテク)聖母病院でウイルス伝播経路を究明するため、最初の患者(68)が入院した8104号室で模擬実験を実施した結果だ。
実験に参加した疫学調査委員会の関係者は「患者がせきやくしゃみをする時に排出されたウイルスが換気口と排気口がない病室内を満たし、突然、窓や出入り口を開けば病室の外側の廊下や別の病室に拡散するということを確認した」と10日、明らかにした。十分に換気されない特別な環境では、MERSの空気感染が可能ということを立証したのだ。この病院では最初の患者をはじめ、計36人が2・3次感染した。
委員会は8104号室で水分粒子を発生させた後、状況によってどれほど広がるかを実験した。患者がせきをする時に出る唾の飛沫と似た水分粒子を室内に満たし、ドア・窓の開閉など病室で起きるさまざまな状況を調べた。その結果、空気中に浮いていた粒子は出入り口が開かれると、病室の外側に流出した。対策本部の関係者は「窓が開かれて風が入ってくれば、8階病棟内のすべてにウイルスが広がる可能性があるという結論を得た」と説明した。