【社説】教え子の論文盗用した教育首長、示しが付くのか=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.06.18 13:51
金明洙(キム・ミョンス)教育部長官候補と宋光ヨン(ソン・グァンヨン)青瓦台(チョンワデ、大統領府)教育文化首席秘書官が教え子の論文を盗用したとの批判を受けている。2人とも教え子の修士学位論文を指導した後、教え子の学位論文をコピーしたかのようにほとんど同じ論文を学術誌に掲載し、この論文の第1著者として名前を上げた。学術界で第1著者は研究の大部分を遂行し原告の草稿を作成した人をいう。
指導教授が教え子の論文を指導し、これを学術誌論文へと発展させるのは学界の慣行でもある。また、第1著者や第2著者の区分が韓国では不明確だったこともある。だが、修士学位論文を学術誌に載せてくれたことをありがたく思った教え子が自分を第1著者に上げたという釈明は苦しいことこの上ない。2人が教え子の研究成果を横取りしたという非難にあってもなにも言えなくなった。論文実績が教授の再任用や昇進審査に重要で、第1著者に上がることが実績計算ではるかに有利だということは2人がよくわかっているだろう。教え子がいくら了解したといっても教え子の論文に自身の名前を載せるだけでは足らず研究実績を自分のものとして持っていくのは非倫理的だ。
金秉準(キム・ビョンジュン)元教育副首相が2006年に論文の二重掲載と盗作で落馬したのに、まだ韓国の学界の研究倫理意識水準は良くなっていないという点で残念だ。教育界の2人の首長は盗用の意図はなかったと釈明しているが、盗用でないならばこれは教え子の論文上納だ。利益を得ることは明らかなのにこれを拒否できないのは弁解できない過ちだ。こうした側面から2人の教え子の論文転載は過去にあった誤った慣行としてやりすごすには度を超えている。2人は徹底的に反省し、国民の前に謝らなければならない。