韓経:【コラム】夏目漱石と「二つの秋」=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2018.11.30 13:13
「日本のシェイクスピア」と呼ばれている小説家の夏目漱石と「近代俳句の父」に挙げられる詩人の正岡子規。2人は明治時代直前の1867年に生まれた同い年の友人だ。互いにインスピレーションを与えあい、近代文学の花を咲かせた。2人が初めて会ったのは22歳だった1889年。第一高等学校(今の東京大学教養学部)の同窓生だった2人は若い文学徒として意気投合した。
独特のペンネームもこのころに誕生した。漱石は実名である夏目金之助の代わりに子規が付けた「漱石」を生涯ペンネームとして使った。この名前は中国『晉書』の故事「漱石枕流」(石に漱ぎ流れに枕す)から由来したもので、変人の言葉遊びを意味する。子規の実名は常規だったが、結核にかかって喀血した後「泣いて血を吐くホトトギス」を意味する「子規」をペンネームとした。