【社説】THAADに関する米国の確実な立場は何か=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2015.05.20 13:41
ケリー米国務長官が韓国を離れる前に残した一言が波紋を呼んでいる。ケリー長官は1泊2日の訪韓日程の最後の順序で、一昨日午後にソウル龍山(ヨンサン)米軍基地を訪れた。この席でケリー長官は「我々は(北朝鮮が引き起こす)すべての結果に備えなければいけない」と前提した後、「これが、高高度ミサイル防衛(THAAD)体系をはじめ、他の手段について話す理由」と述べた。北朝鮮の脅威に関連し、米国務長官がTHAADを公開的に述べたのは初めてという点で、大きな関心が集まるしかない。
波紋が広がると、韓国外交部は急いで鎮火に動いた。THAAD配備の必要性に言及したのではなく、北朝鮮の脅威に対抗してさまざまな準備が必要だという一般論を述べただけだとし、過度な解釈を警戒した。在韓米国大使館も釈明した。米軍将兵を対象にした内部の行事で出た話であり、今回の訪韓はもちろん、今まで韓米間でTHAAD問題は公式的に議論されたことはないということだ。米国の外交トップがした公式発言の意味を、同盟国の政府と同盟国駐在大使館が熱心に縮小するという珍しい状況が演出されたのだ。自分の発言の波紋を予想できなかったとすればケリー長官は鈍感であり、予想しながらしたのであれば意図があると見なければいけない。