【社説】「10年連続世界1位」の仁川空港を誰がめちゃくちゃにしたのか
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.01.12 10:38
仁川(インチョン)国際空港の手荷物管理システムはエラーによって乗客の荷物が載せられない確率は10万個につき0.7個だ。世界の平均は14.6個。これは仁川空港が世界空港サービス評価で10年連続1位を獲得した核心競争力の一つだ。このシステムと10年間余りかけて築いた手荷物管理ノウハウを、中国や中東などで建設中の新規空港に輸出する道を探っているところだった。今月3日に起きた手荷物事故が骨身にしみたのは輸出競争力を備えたサービス産業の信頼が一日にして崩れたということもある。サービス輸出は製造業と違い「時間の蓄積」がカギとなる。長年のノウハウと無欠点を証明しなければならないという点で、仁川空港のシステムはおよそ10年間かけて信頼を築いてきたサービス資産だった。
これに対し、今回の事故に対する徹底した調査と対策準備は緊急問題だった。国土交通部は11日、原因糾明と対策を発表することにした。しかし、この日午後遅く、発表を無期限に延期した。国土部周辺では今回の事故が単なるシステムエラーではなく、政府の航空政策の失期と相次ぐ天下り人事による経営乱脈の様相が原因だと指摘されていて責任を回避しようとするものだとの批判も出ている。