三星(サムスン)は現在、フランスのPDPとLCD携帯電話など主要家電製品市場で1位を走る。三星がこだわりで有名なフランス市場で突風を起こしているのには、また別の背景がある。
昨年初め、同社はフランス国民の嗜好度調査をした。顧客たちの好きな分野をマーケティングポイントとする考えだった。ここで注目したのが料理とファッション、音楽、美術などだった。このときからいわゆる“文化マーケティング”を本格的に始めた。
フランスの飲食店ガイドブック・シャンペラと組み、料理が好きなフランス人の心の琴線に触れるマーケティングを始めた。昨年シャンペラとともに全国15中小都市を回る“三星-シャンペラ全国ツアー”を開催した。訪問先ごとに有名調理師と最高の飲食店を選定、授賞した。記念の夕食会には開催地の取引先と地域の有志たちを招待した。賞を受けた一級の調理師らは三星の電気オーブンで料理の腕をふるった。今年も先週から全国ツアーが始まっている。