【現場から】製作費足りず…物足りなさが大きかった慰安婦ミュージカル
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.08.07 10:59
観客の目が真っ赤になった。5日夜、ソウル大興洞(テフンドン)の麻浦(マポ)アートセンター・アートホールマック。約400人の観客が「心がとても痛む」と涙声で話した。日帝強制占領時期の慰安婦被害者の物語を扱った創作ミュージカル『コッシン』を見たためだ。(コッシンとは、花の刺しゅうが施された履物。チマチョゴリなどの韓服と合わせて履く。)
『コッシン』は総製作費約1億ウォン(約1000万円)をかけて制作された作品だ。『ゴースト』150億ウォン、『ディセンバー:終わらない歌』50億ウォン、『フランケンシュタイン』40億ウォンなど、最近上演されたミュージカルの製作費と比較してみると非常識とも言える金額だ。『コッシン』の製作者は数々の映画を手がけてきたイ・ジョンソ氏。昨年8月、ソウル光化門(クァンファムン)で慰安婦被害者の故イ・ヨンニョさんの路祭(荼毘のあと、家の前で行われる祭壇)を見た後に『コッシン』を構想し、才能寄付によって参加俳優・製作スタッフを集めた。17日までソウル公演を終えた後、城南(ソンナム)・大田(テジョン)・浦項(ポハン)など地方巡回公演をする計画だ。
『コッシン』の志に共感する人は多かった。脚本・作曲はすべて才能寄付によって完成し、キム・ジンテ、ユン・ポクヒ、ソ・ボムソク、カン・ヒョソンら有名俳優らが主役を演じた。40人余りの助演やアンサンブル約でオーディション公告を出すと、323人がやってきた。