金正恩の「兄妹政治」…赤いオリーブの枝で平昌を揺さぶる(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2018.02.14 15:20
金正恩・与正兄妹は海外留学を経験したという点で一時は期待を集めた。スイス・ベルンの国際学校で1990年代半ばから2000年まで過ごした兄妹は金日成・金正日とは違う前向きな統治をするのではという考えからだ。金正恩の執権初年度の2012年7月にあった牡丹峰(モランボン)楽団(団長・玄松月)創立公演には、米国資本主義の象徴であるミッキーマウスや白雪姫のキャラクターが登場した。「このように良い世界」と宣伝された言葉は「このように狭い世界」に変わった。青年指導者の金正恩は先代の指導者とは違う改革・開放の道を進むだろうという見方が多かったのもこうした理由からだ。
しかし最終選択は違った。さらに激化した核・ミサイル挑発で韓半島(朝鮮半島)と国際社会を脅かした。暴圧的な恐怖政治を続け、叔母の夫・張成沢(チャン・ソンテク)までも無惨に処刑した。「人民が二度と苦しむことがないようにする」という約束と違い、民生は破綻した。高位脱北者は「北朝鮮の市場でこの冬、悲鳴があがっている」と伝えている。対北朝鮮制裁で物資供給が厳しくなると物価が暴騰し、民心離反を憂慮して当局がなんとかコメの価格だけを抑えているが、今後はどうなるか分からないということだ。