【噴水台】韓国の過剰医療、その代案は…
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2018.03.16 15:36
米ダートマス大医科大学の教授らには特性がある。「過剰診断」に対する強い問題意識だ。エリオット・フィッシャー教授は2003年の論文で「医療費支出が多いほど健康はさらに悪化する」と主張した。過剰診断と過剰治療による副作用を理由に挙げた。『過剰診断』の著者ギルバート・ウェルチ教授はこの分野の先駆者だ。2010年に米国がん協会誌にウェルチ教授の論文「がん過剰診断」が掲載された後、世界の医学界で医療過剰を自省する声が広がり始めたと評価されている。2013年に結成された米国過剰診断予防学会がダートマス大医科大の教授らを主軸としているのはこのためだ。
同学会の教授らの集中砲火を避けられないのが発生率世界1位という汚名を持つ韓国の甲状腺がんだ。ウェルチ教授が学会結成の翌年に研究結果を出した。「韓国で流行病のように増えている甲状腺がんは環境毒素や病原菌ではなく過剰診断によるものだ」というのが骨子だ。「確実に危険な病気を看過するのと、大したことでないものを大騒ぎして見つけるのは違う」とも言った。ヒポクラテスの時代から堅持された「患者を助けても害するな(Help or Do not harm)」は医学の原則と重なる部分だ。不必要な治療をしないのが最高境地の医術ということだ。