北朝鮮「対南業務ナンバー2」元東淵に粛清説
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2015.08.20 09:30
北朝鮮で対南業務に30年以上携わってきた元東淵(ウォン・ドンヨン)労働党統一戦線部第1部部長(68)が粛清されたと対北朝鮮消息筋が19日、伝えた。粛清された時点は、李明博(イ・ミョンバク)前大統領がことし2月に出版した回顧録『大統領の時間』で2009年に南北首脳会談のためのシンガポール秘密接触内容を公開した後だという。
李前大統領は、当時シンガポールで北朝鮮統一戦線部の金養建(キム・ヤンゴン)部長と元第1部部長が任太熙(イム・テヒ)労働部長官にトウモロコシ10万トンなどを要求して「合意文なく戻れば私は死ぬ」と訴えたと書いた。回顧録の出版後、北朝鮮当局は金部長と元第1部部長を1カ月間調査したと政府関係者たちは話した。金正恩(キム・ジョンウン)第1書記の信任が厚い金部長は業務に復帰したが、元第1部部長は粛清されたと消息筋は伝えた。韓国統一部のチョン・ジュニ報道官も定例ブリーフィングで「情報関連事項なので公開的に話すことは不適切」としつつも粛清説を否定することはなかった。情報当局はこれに対して「把握されていない」とし「ただ、元第1部部長の身辺異常について鋭意注視している」と話した。