レクサス九州工場で匠に会う…感触だけで0.1ミリの差を把握(2)
ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版2014.10.21 16:31
宮田工場から車で10分ほどの距離にトレーニングセンターがある。宮田工場では匠だけでなく、すべての職員が3、4年単位で職責が上がる度に再教育を受ける。センターは2005年3月、宮田第2工場とともオープンした。突然増えた職員を効率的に教えるためだ。昨年は約9000人を教育した。一日37人ずつだ。
入り口の両側には段階別技能資格を持つ職員の名前をぎっしり並んでいる。トヨタは勤続年数に基づき「MPS(マンパワーステップアップ)」制度を運営している。業務関連の資格証を取得するための社内検定制度だ。この日会った杉山新治生産部門総括専務は「製造は結局、人を育成するという創業者の豊田喜一郎のこだわりが投影された結果」と紹介した。
トヨタは浪費と待ち時間のない生産方式を世界自動車業界に伝えた主人公だ。いわゆる「トヨタ生産方式(TPS)」だ。広く知られたトヨタのスローガン「乾いたタオルを絞る」という究極の効率を意味した。しかし高級車業界の後発走者であるレクサスは効率だけで競争力を維持するのが難しかった。価値以上の価格を消費者に納得してもらう「ストーリー」が必要だった。