第5共和国(1981年3月~1988年2月)時代、虚偽の自白を強いられ、スパイ容疑で無期懲役の宣告を受けて12年間、獄中生活を送ったカン・ヒチョルさん(49)が再審で無罪を宣告された。
済州(チェジュ)地方裁判所第2刑事部(裁判長、朴坪均部長判事)は23日、カン・ヒチョルさんの国家保安法違反事件に関する再審宣告の公判で「被告人の自白が記載された調書以外の証拠は、事実上、証拠としての価値や証拠能力に欠けている上、証拠能力がある公判での陳述(自白)も誘導された可能性があり、そのままでは信じ難い」と述べ、無罪を宣告した。裁判所はまた「被告人の自白は長期間、不法な拘禁状態の下で行われた。当時、被告人は捜査官から暴行や脅迫、拷問など過酷な人権侵害を受け、心理的に自暴自棄になっていたことから、捜査官の要求によって虚偽の陳述を強いられた可能性が非常に高い」と言及した。