ホテルロッテの上場延期…姉が恨めしい辛東彬会長(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.06.08 11:36
ホテルロッテはロッテショッピング、ロッテ製菓など韓国の主要系列会社の株式を相当部分保有する韓国ロッテの持ち株会社に相当する。いまは日本のロッテホールディングスと日本の投資会社がホテルロッテの株式の99%を保有しており「国籍議論」が絶えない。だが上場後には日本側の持分率が65%まで下がり、辛会長の立場ではホームグラウンドである韓国ロッテの影響力を拡大し経営権を強固にできる。同時に自身が代表理事である日本の投資会社を通じたホテルロッテへの直接支配権が大きくなる。ここに莫大な資金が調達されればホテル・免税店など核心事業分野や支配構造革新に投資する余力もできるので一石三鳥だ。
ところが予期していなかった上場遅延により資金調達規模が減ることになった。時間が流れるほどホテルロッテの4~6月期の業績悪化も株価に反映されなければならない。3月と5月に新羅HDC免税店と新世界免税店がオープンし本格的な免税店営業競争が始まった上に、7月1日からロッテ免税店ワールドタワー店も閉店し、7~9月期の業績も大きく減る見通しだ。ネイチャーリパブリックの免税店入店ロビー疑惑が事実と明らかになった場合、ワールドタワー店の追加事業権まで確保が難しくなり公募興行の失敗につながりかねない。
さらに7月中に開く予定である日本のロッテホールディングスの株主総会が上場時期と重なり経営権紛争の火種を再発される可能性も排除することはできない。香港のある投資銀行関係者は「オーナーリスクがさらに浮上し事業にまで影響を及ぼすなら韓国の財閥構造を否定的に見る海外の投資家の立場では(上場に対する)否定的な見方が大きくなるほかない」と話した。