【時論】外国語乱発した政策用語、国民疎通を邪魔する=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.05.22 14:35
国会で最近「迅速処理対象(ファストトラック)法案」の指定をめぐって、議員のもみ合いなど醜態が繰り広げられ、「動物国会」という汚名を再び着せられることになった。代議民主主義を標ぼうする大韓民国の国会議員が本分を忘れて行動する様子を見ながら、大多数の国民は深く失望した。
失望感はこのような激烈な衝突だけから感じるわけではない。「キャスティングボートを握ったファストトラックキーマンの○○○議員」「○○○ヴィートー波紋」「今度は辞補任をめぐり極限衝突」などメディアで接する見慣れない外国語や難しい漢字語はまたさらに国民の疎外感をあおる。政治は国民のために奉仕することが根本になるべきなのに、国民が理解しにくい用語を使うことによって国民をますます政治から遠ざけている。検索バーに「ファ」を入力すると最上段に「ファストトラック」が登場するのは、多くの国民がそのことばの意味が分からずに検索したことを意味する。つまり、国会議員が戦っている理由を国民が知らずにいてそれを国民が心配しているということだ。政府を牽制(けんせい)し、国民の意思をしっかりと代弁する議会は民主主義の核心だ。そのため議会は政治家が何をしていて、国民は何ができるのかを正しく知らせるべき使命がある。そして、それを伝えるのは必ず国民の誰もが分かるような平易で正しい言語を使わなければならない。難しいことばで国民を煙に巻き、民主主義と人権を侵害してはいけない。