【時視各角】韓国人、睡眠削って働いているのになぜ?(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.09.03 10:01
理由は何だろうか。先週、専門家や関連分野の記者、若い会社員らと暇さえあればこの話をしてみた。もちろん彼らは賃金体系の問題をたくさん指摘した。しかしこの過程で感じたことは、もしかしたら私たちの低い効率と生産性は、賃金の問題ではないかもしれないということだった。不幸にも会社員たちは、自分の会社を信じられなかった。数回にわたる経済危機以後、構造調整の名目で容赦なく人に手をかけて、能率よりも安い労働力を探して契約職だけを使い、能力にともなう年俸制を導入したとしても実際は恩恵の少ない号俸制で見せかけの形にし、能力を評価するといいながらも各種のコネや上司の個人的好みのような非合理的な評価が横行するなど、信頼するところがないということだ。
多くの会社員の目標が「どうにかして大きな利益を得て会社を脱出すること」だとも言った。企業らが1つの価値を追う「共同体的組織」ではなく、構成員それぞれが自分の利益を追求する「傭兵組織」に変貌する兆しまで見える。傭兵はもともと内部では勇敢なように誇示して見せて執着するが、敵に会えば卑怯になる特徴がある。しかも韓国の組織は依然として勤勉・誠実・形式主義という前近代的な美徳に固執している。だから長時間会社で持ちこたえる忍耐力だけでも良い社員と認められるので、あえて生産性に気を遣う理由がない。