【コラム】歴史の責任を回避する安倍とエルドアン(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2015.04.28 08:41
大虐殺から100年を迎え、ローマ法王のフランシスコ1世はアルメニアの悲劇をジェノサイドと規定した。欧州議会も大虐殺を認めるようトルコ政府に促した。オバマ米大統領は100年前にトルコで発生した犯罪行為を糾弾しながらも、ジェノサイドという言葉は避けた。北大西洋条約機構(NATO)加盟国であり同盟国であるトルコの立場を考慮した苦肉之計だろう。トルコ内でもアルメニア大虐殺をジェノサイドと認めるべきだという声が知識人の間で高まっている。あれこれと言い訳をせずにはっきりと認め、ありのままに後世に教えて歴史の教訓にしようという主張だ。
それでもトルコのエルドアン大統領は大虐殺かどうかに対する判断は歴史学者に任せようという立場だ。侵略に対する定義は国ごとに違うため歴史学者に任せるべきだという安倍晋三首相の発言と軌を一にする主張だ。アルメニア大虐殺や日帝の侵略と植民地支配は追加の論争が必要ない問題だ。歴史学界ではすでに整理が終わった事案だ。エルドアンと安倍が歴史学者に言及するのは、彼らの後ろに隠れて政治家としての責任を回避しようとする卑怯な行動だ。