【噴水台】マイナス金利、ニューノーマル=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.09.16 13:48
1972年7月にスイス中央銀行は非居住者の預金金利をマイナスに引き下げた。第1次オイルショック直前に国際情勢が不安になると、安全資産のスイス・フランに需要が集まり、自国通貨の身代金が高空飛行したためだ。通貨高は輸出競争力の低下と同義語だ。そのため、資金の流入を防ぐためにマイナス金利という強い手を打ったのだ。
マイナス金利は預金または債権購入の際に利子をもらうのではなく保管料として手数料を支払うことだ。預金や債券投資よりもお金を使う方がよい。貨幣の3つの機能(交換媒介、価値の尺度、価値の保存)のうち価値の保存機能を妨げ、交換手段に焦点を当てたものだ。
マイナス金利は「ゲゼル税(Gessell's Tax)」とも呼ばれる。ドイツの経済学者シルビオ・ゲゼルは現金を貯めている人に週0.1%、年間5.2%の税金を課すことを主張した。事実上、マイナス金利を適用することになり、人々が結局お金を使うようになって景気が活性化するというものだ。ゲゼルはいわゆる「老化するお金」である「自由貨幣」も提案した。発行後、一定期間が過ぎれば額面の価値を一定の割合で下げ、お金を使うしかないようにするものだ。