【社説】超低金利時代が終わり、米国発緊縮の津波が押し寄せる=韓国

【社説】超低金利時代が終わり、米国発緊縮の津波が押し寄せる=韓国

2016年12月16日11時05分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
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  米国がついに利上げに踏み切った。米連邦公開市場委員会(FOMC)は、基準金利を0.25%ポイント引き上げると14日(現地時間)、発表した。これは、米国発世界金融緊縮の幕開けと同時に超低金利時代の終焉を告げている。2008年、世界金融危機以降、主要先進諸国はゼロ金利と量的緩和で景気刺激に没頭した。強引なやり方ではあったものの、それなりの成果を上げたという判断の下、その副作用を解決しようとする取り組みが始められ、その信号弾が今回の米国の利上げだ。欧州と日本も量的緩和の縮小を検討するなど緊縮カードを悩んでいる。

  数年間、積み重なってきた経済バブルを崩すことに苦痛が伴うのは当然だ。今回の措置は、かなり前から予想されてきたが、韓国の金融市場は非常に鋭敏に反応した。株価・為替レート・債権金利が連鎖下落するトリプル弱含みとなっている。企画財政部が主催したマクロ経済金融会議も「最高水準の境界で維持し、必要ならば断固とした市場安定措置を取る」としつつも、緊張感をにじませた。

  金利が上がれば1300兆ウォン(約129兆円)の家計負債のリスクが喫緊の課題となる。まず、元利金の負担が大きくなり、家計消費が冷え込む。韓国の経済を何とか牽引している不動産景気すら停滞しかねない。外国資本の流出を防ぐためには、韓国国内の金利も併せて引き上げられるべきだが、現実は厳しい。国内の経済成長率の予想値が相次ぎ下方修正され、利上げどころか、引き下げざるを得ない状況になっているからだ。昨年12月に米国が利上げに踏み切った時は、3カ月間韓国で6兆ウォンを超える資金が海外に流出したことがある。この日に開かれた金融通貨委員会が全会一致で国内の基準金利を1.25%に据え置いたことから、そのジレンマが読み取れる。

  もちろん、米国の利上げが既定事実化したので不確実性が減ったと思われるかもしれない。だが、今後の不確実性は、そのように安心させるには物足りないほど大きい。FOMCは、来年に金利を3回程度引き上げる可能性があると示唆した。当初の予想より早い。トランプ次期大統領がインフラ投資など財政拡大によるインフレ政策を繰り広げるものと予想され、利上げへの可能性が高まったのだ。これは来年末、米国の基準金利が韓国の基準金利を上回る逆転現象が現実化する可能性もあるという意味だ。このような状況は、韓国の実物経済と金融市場にとって最悪のシナリオになる。家計負債のリスクと景気の低迷を考えれば利上げは難しいが、一方で外国人の資金流出にブレーキをかけるためには金利を引き上げざるを得ないという矛盾に陥いるためだ。

  超低金利時代が終わり、米国発緊縮の津波が押し寄せている。だが、通貨政策の手足が縛られている状況だ。今後、政府財政の役割がより重要にならざるをえない。これまで存在感が薄いという批判を浴びてきた柳一鎬(ユ・イルホ)経済副首相の率いる経済チームの手腕が本格的に試されることになる。今回こそ、経済のコントロールタワーとして真の姿を見せるという覚悟をもって今後の世界緊縮の余波を最小限にとどめなければならない。それが柳一鎬経済副首相が国民と市場の信頼を回復する道だ。
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