【社説】韓国史教科書論争、歴史認識発展の契機にしなくては=韓国
ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版2013.09.01 12:59
先月30日、教学社の高校韓国史の教科書が国史編纂委員会の検定審議を最終通過した。教学社の教科書は現代史を自由民主主義中心に記述して北朝鮮の核問題を詳細に紹介し、北朝鮮を世界最悪の人権違反国と指摘した。歓迎すべきことだ。何より左派陣営が「安重根(アン・ジュングン)や金九(キム・グ)をテロリストと書いた」と先だって非難したがそれが根拠のない主張だったことが明らかになった。
韓国史の教科書はこれまで進歩と保守の理念の代理戦が繰り広げられる場だった。大韓民国建国の正統性記述問題で火がついた論争は簡単には合意点を見出しにくい状況に達した。特に現代史をめぐり進歩陣営は「歴史の政治化」を試みてきたのが事実だ。教科書問題ではないがすでに進歩陣営の一部では韓国史の修能必修化方針と関連し、「政権の好みに合う史観を強要する政治的策略がある」と主張する。
教科書論争の核心は韓国現代史の主体と目標をどのように決めるかにある。いわゆる「左偏向」の教科書は民族を主体に、統一を目標に設定する。右偏向の教科書は産業化・民主化を成し遂げた国民を主体に、先進化を主目標とする。前者にとって分断は原罪であり大韓民国誕生は悲劇だ。これに対し後者に大韓民国の成功は後世が必ず知っていなければならない内容だ。双方の見解の差はこうした形でひとつひとつ列挙するのも難しいほどだ。