【噴水台】冷麺外交の反転=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2018.10.31 11:05
「食卓外交(Food・Culinary diplomacy)」という言葉がある。「胃袋」を意味するGastroを付けて「Gastrodiplomacy」ともいう。ギリシャ・ローマ時代からきらびやかな料理とワインは交渉相手や他国民の歓心を買う手段として、機密を掘り当てる「兵器」だった。相手の舌をなめらかにしたことからこう言われる。「腕のいい料理人を派遣してくれれば、私は素晴らしい条約をあなたに贈ろう」。革命期フランスの戦略家タレーラン=ペリゴールがナポレオンに言ったとされるこの言葉は、現代パブリック・ディプロマシーの一つの軸、「食卓外交」を論じる時にたびたび引き合いに出される。
米国も国務省の儀式局主導で「シェフ軍団(America Chef Corps)」を置いてまでしながら料理をパブリック・ディプロマシーに活用している。北朝鮮外交でも十分に活用された。6月のトランプ米国大統領と金正恩(キム・ジョンウン)北朝鮮国務委員長間のシンガポール会談の時もキュウリを使った「オイソン」のような韓国料理で「尊重」のメッセージを伝えた。2000年10月チョ・ミョンチョル北朝鮮次帥がワシントンを訪れた時、オルブライト国務長官は国務省8階のジェファーソン・ホールで夕食会を開いたが、各テーブルにキムチが置かれたという〔梁性チョル(ヤン・ソンチョル)元駐米大使回顧〕。