【コラム】韓国の運命は私たちが自ら決めなければならない(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.07.25 17:46
ところがTHAAD配備は平和共存の道を遮ってしまうだろう。中国が多様なやり方で経済制裁を加えてくれば、中国依存度が高い韓国経済がぶつかる状況はそんなに容易ではない。一層心配になるのは韓日米と朝中露が対立する東北アジア新たな冷戦が韓国経済の前途を元から封鎖するかも知れないという点だ。北方の門戸を閉ざせば第2の経済の飛躍はほとんど不可能だ。だから戦略的思考の不在を指摘しているのだ。
朴槿恵政権に果たして賢明なバランス感覚と自主性があるのかも疑問だ。THAAD配備の決定で大韓民国の対外政策の戦略的バランスのおもりは一層米国側に傾いた。韓国はTHAADで何を得るのかもよく分からないまま、なくすことに戦々恐々としている状況だ。国際政治の冷酷さは、たびたび実力なしに「自高自大」した国家を存亡の岐路に追い詰めた。一方で賢明な弱小国は強大国の間で戦略的なバランスを通じて実利を最大化したりもする。彼らは特定した一方との関係を損ねずに他の一方とも良い関係を維持していく多重ベクター論(multivectorism)、すなわち多元主義原則を追求しているのだ。