<韓国ポスト総選挙、今こそ経済だ>(上)産業手術…危機の造船業、時間がない(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.04.18 13:19
韓国版「マルメの涙」が現実化する兆しは全国であらわれている。忠清南道唐津(チュンチョンナムド・タンジン)の東部製鉄熱延工場は2014年末に稼働が中断された。1兆ウォンが投入されたこの工場の世界最大規模の電気炉は、売られる日ばかりを待っている。現代商船が保有していた釜山(プサン)新港湾の「ノルンジャウィ」埠頭(2-2ターミナル)の運営権は先月シンガポール港湾公社(PSA)へと渡った。資金難に直面した現代商船が持分を売ったためだ。グローバル金融危機後、海外企業が合併と超大型船舶への投資で物流量の減少に対応する間に、韓国内の海運会社や政府は手を離していた結果だ。
造船・鉄鋼・石油化学・海運などの「輸出韓国」を導いた産業が一気に「応急室」に駆け寄っているが、手術を引き受けるべき産業銀行や輸出入銀行もやはり重症の患者状態だ。過去数年間「ゾンビ企業」を生かすために実弾を減らしたためだ。大宇(デウ)造船の不良余波に産業銀行は昨年1兆8951億ウォンという通貨危機以後の最大赤字を記録した。産業銀行のある関係者は「主力産業の問題は前政権の後半期から表立っていたが、政治的負担で構造調整を先送りし、債権団と公企業の『天下り』社長は自身の任期中に不良を覆い隠すことだけに汲々としていたために事態を悪化させた」と吐露した。