韓国社会に高齢化の悲劇…老人間の虐待が増加
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2013.06.12 10:07
全南道(チョンナムド)に住むキムさんは今年で103歳だ。身動きが不便で他人の助けなしには生活も難しい。キムさんは嫁と一緒に暮らしているがその嫁も66歳だ。嫁は姑のための食事をちゃんと用意せず、おむつもあまり交換しない。たびたび「早く死ね」といった暴言を吐いて姑を虐待する。在宅サービスに来る療養保護士が見るに耐えかねて申告し、キムさんは老人療養施設に入った。
痴呆症患者のイさん〔66、忠北道(チュンブクド)居住〕は夫(73)からいつもひどい悪口を浴びせられて暴行を受ける。このような虐待を受けて久しい。次女が一緒に暮らしているが知的障害1級なので父親を止めることもできない。夫は家族を扶養しなければならないという責任感は強い方だが、痴呆症の妻にはあまりにもひどく接していた。療養保護士実習生がこれを申告し、イさんは長女の家に引っ越した。
今年、65歳以上の高齢者は約600万人だ。急速な高齢化で老人の人口が急増する中、両親や配偶者を虐待する高齢者がかなり増えている。老人による老人虐待、すなわち老-老虐待だ。保健福祉部が11日に公開した2012年老人虐待報告書を見ると、このような特徴が明確だ。福祉部のイム・ウルギ老人政策課長は「子供が60代に入り自分の身を立てるのが難しい状況で両親を介護するのも難しくなるとすぐに虐待へとつながっているようだ」と話した。福祉部は昨年、老人虐待疑い申告事例9340件のうち、現場調査によって3424件を虐待と判定した。